ねおでっど日記

間違いなくたぶん、個人の主観です

NeO的Tune of the Year 2013

Tune of the Year 2013 « A State of Trance

Arminが主宰するA State of Tranceにて、Tune of the Yearの投票が始まった。
その名の通り、今年リリースされた音源の中で最も人気のあった曲を選ぶというもの。
とはいえ世間的には年末の雰囲気はなく、暦も11月真っ只中で1年はまだ終わっていないのだが、外国人にとっての12月とはまさにホリデーシーズン。
12月に働いたら負けと言わんばかりに、もはや面倒なことは前倒しで全部やってしまえという感覚である。
そのため、これからリリースされる音源にとってはかなり不利な状況とも言えるが、私の経験上、ホリデーシーズンに傑作が世に輩出されたことはこれまでほとんどなかったので、投票のタイミングとしては良い時期と言えるだろう。

前置きはその辺にして、私もこの投票に参戦してみようと思う。
冒頭で紹介したASOTのサイトでは5曲を選ぶ格好だが、それでは物足りないので10曲をランキング形式で並べてみた。
ただ10曲となると、ある程度ジャンルを絞る必要があったため、あくまでもDJ用途、つまりClub Music系に限定をさせてもらった。
HR/HMやPopsなどはまた別の機会で記事にしたいと思う。

それでは10位からご覧頂こう。

10位:DRUMS IN THE DEEP (Original Mix) / CIREZ D

Cirez D名義の音源はDJ的にも扱いやすく、当然だがEric Prydz名義の音源との親和性もあるため、総じて使い勝手が良い。
この曲は一見してトライバルでミニマルな展開だが、丸みを帯びた音色のおかげでリスナーの耳にも馴染みやすくなっている。


9位:LIFE FEAT. HEBE VRIJHOF (Original Mix) / MADUK, HEBE VRIJHOF

MadukによるLiquid Funkはブレイク部分のアレンジがとても巧い。
これにより、同系統のDrum'n'Bassの中でも記憶に残る音源が比較的多くなっている印象だ。


8位:WHISPERS (Talamanca Remix) / TALAMANCA, AI TAKEKAWA, A.M.R

日本人ボーカリスト、武川アイを迎えたEuphoricなProgressive Trance。
コード進行やそのアレンジにおいて、特に目新しい発見はないものの、楽曲から迸る心地良い安定感はもっと評価されるべきだ。


7位:ONE WAY TICKET (Original Mix) / GREGORY ESAYAN

思わずランドスケープな情景が目に浮かびそうな、まるで物語のように展開するアレンジがお見事。
音色も相当に選び抜いた痕跡が見られ、今後注目すべきアーティストの1人として間違いない。


6位:EYESDOWN (Sasha Remix) / SASHA, BONOBO

ブレない姿勢を貫く職人Sashaの強固な意志を具現化したような、何とも素晴らしいDeep Houseに仕上がっている。
その昔、BedrockやGlobal Undergroundといったレーベルに胸を躍らせていた世代にとっては、もはやご褒美に近い。


5位:NIGHT DRIVE IN MOSCOW (Satin Jackets Remix) / SATIN JACKETS, 5 REASONS, PATRICK BAKER

今年のNu Disco界隈において、Satin Jacketsの存在感は無視することが出来ないだろう。
特にこの音源はBPM116ながら確実な疾走感を実現しており、このグルーヴの構築手腕には思わず舌を巻いてしまった。


4位:Meaning Of Life / Rameses B

Drum'n'Bassの中でもChilloutの思想に近いRameses Bの音源は当たりが多い。
この曲も彼らしいSpacyな世界観がメロディと見事にシンクロしており、もはやこれはElectronicaの境地である。


3位:LOVE THEME FROM BLADE RUNNER (Pure Mix) / SOLARSTONE

3位は文句なしのSolarstone。
こうしたEuro Tranceの時代は過ぎ去ったかのように見えて、実はまだ終わっていないことを声高に宣言した音源だ。
ブレラン世代にはもちろんだが、今の若い世代にも十分に通用するであろう、Trance本来の高揚感及び疾走感がここにある。


2位:LET ME FEEL (Original Mix) / JEREMY OLANDER

2位も文句なし。
Jeremy OlanderはEric Prydz一派だが、この音源によってようやく師匠(もちろんPryda)と肩を並べた感がある。
ブレイクから徐々にビルドアップしていくアレンジも秀逸で、総じて基本に忠実な構成が私にとっては好感触に映った。


1位:SKYLARKING (Original Mix) / BT

1位のBTこそ文句なしだろう。
EDM全盛の今、この奥行きあふれる質感の高さに、正直なところ異論は認めたくない。
何よりもBTファンならお馴染み、珠玉の名曲「Flaming June」にも通じるEuphoricな世界観が実に素晴らしい。
地味な展開ながら、各音色の配置も憎たらしいほど狡猾であり、これは素直に作曲家としての経験値の高さが如実に実証された作品と言えよう。



総評として、これら上記の他にも素晴らしい音源は多数あったのだが、あくまでも私の趣味を前提に10曲を選んでみた。
(ちなみに下半期に登場したAviciiによるカントリー風EDMなど、私としてはネクストEDMの象徴として大歓迎なのだが、楽曲としてはPopsに分類すべき音源ではないかと思い、今回はあえて外している。)

そもそもClub Musicシーンは常に流動的であり、誰にも予測は不可能だと思うのだが、私としてはもっとEuphoricなDance Music(=EDM)が巷にあふれる時代であって欲しい。
もっと大風呂敷を広げるなら、音楽とは、情景想起を可能としてこそ人々の記憶に残り、そして語り継がれる名曲となるのではないか。
今回ランキングした楽曲のように、リスナーの記憶に深く刻み込まれる名曲に出会えることを、来年も願う。