ねおでっど日記

間違いなくたぶん、個人の主観です

Petar Dundov式テクノ術を学ぶ

IDEAS FROM THE POND

Petar Dundov「Ideas From The Pond」★★★★☆



Sailing Off the Grid

Petar Dundov「Sailing Off The Grid」★★★★☆


ノスタルジック・フューチャー

すでに20年以上のキャリアを持つPetar Dundov(ピーター・ダンダヴ)。
独自のTechno解釈論とも言うべき、色彩豊かな楽曲が彼の持ち味だが、日本では未だ知名度が低いため、簡単にレコメンドしておこうと思う。

そもそもがクロアチア出身ということもあり、我が国においてはそうした東欧系の音楽が陽の目を見ない環境にあることは間違いない。
以前よりルーマニアンポップスに一目置いて接してきた私だが、悲しいことにそれは今も昔も変わらぬ現実である。

しかしながら、インターネットの普及に伴う音楽文化のグローバル化は年々範囲を広げ、加えて近世における音楽機材の発展は、特にClub Musicという枠においては加速度的な進化をもたらしつつある。
Petar Dundovを語る上でもそれは無視出来ないトピックの1つであり、事実、ここ数年の彼の楽曲は飛躍的に品質が向上しているのだ。

今回ご紹介する2012年にリリースされた「Ideas From The Pond」、そして2013年発表の「Sailing Off The Grid」は、彼のキャリアの中でも最高傑作に位置付けて申し分ない作品と言えよう。
どちらの作品にもある種の叙情性が漂う高品質なAmbient系Technoな楽曲が多様にちりばめられており、例えばGlobal CommunicationやAphex Twin、そしてBrian EnoやKettelなどの恍惚的世界観を彷彿とさせるものがある、と言えばより伝わりやすいだろうか。

「Ideas From The Pond」ではタイトル曲でもある「Ideas From The Pond」や「Around One」、「Sailing Off The Grid」では「Spheres」「White Spring」あたりはその象徴的な楽曲と言ってもいいだろう。

Technoという大きな枠の中で、その実体はAmbientでChilloutな音楽性に近いものの、シネマティックなコード進行にプリミティブな単音シンセを丁寧に紡いだ引き算発想に基づく曲作りによって、総じて中毒性の高いMinimal Musicに仕上がっているのは流石だ。
一昔前ならIDMと呼ばれていたジャンルに近いものを感じるが、懐古感はなく、これはやはりPetar Dundovの美的センスと最新の音楽機材が上手くケミストリーした結果のように思う。

従って、普段から打ち込み系及び電子音系Electronicaなどに慣れ親しんでいる方にとっては見逃せない作品と言えるだろう。
また、Alan FitzpatrickやGuy Jなどに代表される音響系及びProgressive&DeepなTechnoを愛する方にとっても最良の選択になり得るのではないだろうか。






W杯開幕戦では見事にブラジルに惜敗してしまったクロアチアだが、Petar Dundov同様、今後の活躍を真摯に願いたい。
ただ1つ、敗戦の言い訳をジャッジのせいにするのは、、、スマートじゃないメイクラブ。



IDEAS FROM THE POND
PETAR DUNDOV
IDEAS FROM THE POND
曲名リスト
1. Ideas From The Pond
2. Silent Visitor
3. Distant Shores
4. Brownian Interplay
5. Together
6. Around One
7. Tetra Float

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SAILING OFF THE GRID
PETAR DUNDOV
SAILING OFF THE GRID
曲名リスト
1. Enter The Vortex
2. Yesterday Is Tomorrow
3. Moving
4. Spheres
5. White Spring
6. Sailing Off The Grid
7. Sur La Mer Avec Mon Ami
8. Cradle

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