2012年にリリースされた新作ソフトを勝手にランキング。
メインはXbox 360ですが、今回はパッケージ販売、ダウンロード販売を分け隔てなく選びました。
(作品の出来というよりも管理人の趣味嗜好に基づいたランキングとなりますので、その点はご了承願います。)
第10位「LOTR: War in the North」
ロードオブザリングを題材としたゲームは必ずチェックするようにしていますが、本作はまるでArmy of Twoのように惜しい作品でした。
早い話がソロプレイだと単調過ぎるチャプターの連続に飽き飽きしてしまうものの、フレンドとのCoopは退屈な週末を十分に楽しませてくれるものでした。
基本はハクスラ系ですが、アクションにおける一撃の重みがきちんと再現されており、そこは某無双系のソレとは一線を画しています。
ただ、映画版とはそこまでリンクしておらず、ファンにとっては随所に物足りなさを感じる作品であったことは否定出来ません。
Skyrimのように寒い北方地域を舞台にしたわりには、最後までそれを生かしきれていなかったような、どこまでも中途半端感が拭えない作品でもありました。
完全ファン向けです。
第9位「Sniper Elite V2」
本作はスナイパーに特化したタクティカルシューター作品として新機軸を切り開いた作品とも言えます。
この21世紀の時代に、およそ洗練されていない敵AIの動きや、アサルトライフルやサブマシンガン系の銃撃戦はあまりにもお粗末な出来ですが、スナイパー本来のワンショットワンキルの爽快感を味わえる「レントゲン描写」の演出はまるでカタルシスの塊でした。
オンラインでのCoopも戦略性に富み、フレンドとの連携は白熱、思わずSplinter Cellの協力プレイを思い出したぐらいです。
今回は対ナチス、いわゆる第二次世界大戦を背景としたシナリオでしたが、ぜひ現代戦を舞台にした次回作の登場に期待したいと思います。
(要するにサイレンサー付きのスナイパーライフルでステルスプレイを体験してみたかった、ということです。)
第8位「Alan Wake's American Nightmare」
名作Alan Wakeの続編はダウンロード専用ソフトとしてXBLAにてリリースされました。
内容がコンパクトになった分、周回プレイを強制させるシナリオ構成には思わず閉口してしまいましたが、操作性や世界観はまさしくファンを裏切らない内容。
むしろこの作品の見所は本編クリア後のアーケードモードにありまして、小気味良い戦闘のカタルシスはそのままに、まるでBiohazardのマーセナリーズのような設計はXBLAという土俵にとても合っていたように思います。
もし貴方がAlan Wakeのファンを自認するなら今すぐにでもプレイすべき作品でしょう。
Alan Wake Xbox 360 プラチナコレクション
by G-Tools
第7位「真・北斗無双」
すでにこの作品については前作の存在がありますが、今回は完全版とも言うべき立ち位置でしょう。
無双ならではの爽快感と、北斗の拳という世紀末的世界観が見事に合致したコーエー久々の会心作と言えます。
違和感のある声優の問題や長過ぎるローディングなど不満点は散見されるものの、原作に忠実なストーリーラインは褒めて然るべき。
国産ゲーとはあまり相性が良くない私ですが、本作については胸を張ってランキング入りを支持したいと思います。
第6位「LEGO Lord of the Rings」
ゲームのLEGOシリーズはスターウォーズの頃から遊んでいますが、ついに待望のロードオブザリングをテーマとした作品が登場しました。
3部作構成の中身はまさに映画版そのままの内容であり、この素晴らしい再現度はたとえ英語版であっても映画を知っていれば全く問題なくプレイ出来ます。
ギミックの難易度もシリーズ定番のクオリティであり、また、伝統のオフラインCoopも健在です。
欲を言えばオンラインCoopの実装が望まれますが、それよりもバグやフリーズの回避性能を磨き上げる方向で今後もシリーズを積み重ねていって欲しいと思います。
LEGOシリーズは私が考える理想の年末年始ゲーの1つでもありますが、特に今回はロードオブザリング好きに問答無用でお勧めしたい作品ですね。
LEGO The Lord of the Rings(XBOX360 輸入版 北米)
by G-Tools
第5位「Borderlands 2」
期待された続編は、前作にあった細かい不満点を改善し、全体のボリュームアップ及びストーリーラインを強化した、いわゆるBorderlands完全版。
このため、前作をDLCまでやり込んでいた自分にとっては、代わり映えしない景色やその世界観に新鮮な驚きを感じることが出来ず、当初は退屈さだけが先行してしまいましたが、ゲームを進行させていくにつて、じわじわとBorderlandsならではの中毒性が再発。
Coop前提の難易度バランスや細かいバグなど随所に荒さは目立ちますが、エンドレスな武器探しの旅はシューター好きにとって、それはまるでMoxxiの胸のように甘い誘惑です。
ただ、日本語吹替のローカライズが今ひとつ自分にはピンと来なかったことや、印象的なサブクエストの存在が見当たらなかったことで、今年のBest3には惜しくも届きませんでした。
願わくば今後のDLCで作品の評価が押し上げられるような展開を熱望します。
Borderlands 2 (ボーダーランズ2) 【CEROレーティング「Z」】
by G-Tools
第4位「Halo 4」
シリーズ正統続編は先日にこちらでレビューしたように、およそ傑作とは到底言えないものでした。
しかし、より洗練されたマルチプレイはマンネリ化していたシリーズに新たな風を吹き込むことに成功しており、同時に新搭載のスパルタンオプスについても、キャンペーンよりもキャンペーンらしい仕上がりは作品全体の評価を底上げしたように思います。
肝心の本編については、まるで外伝のようにパーソナルなシナリオのおかげでその評価は二分すると思いますが、個人的には素晴らしいストーリーラインでした。
これは初代からプレイしていた人へのご褒美のようなシナリオ、と言えば伝わりやすいでしょうか。
恐らくミリタリーSFとしての本格的なシリーズの稼働は次回作Halo 5からでしょう。
なにはともあれ、マスターチーフの帰還は大変喜ばしいことです。
第3位「Sleeping Dogs 香港秘密警察」
あまり期待していなかった作品でしたが、蓋を開けてみれば随所にユーザーフレンドリーな設計が施された箱庭系クライムアクションゲームの傑作でした。
巷にあふれるオープンワールドにありがちな不満点を開発側が丁寧に1つずつ潰していった結果、絶妙な難易度バランスを誇る本作が誕生しました。
この遊びやすさ、取っ付きやすさはあのセインツロウ3に勝るとも劣らない出来と断言出来ます。
また、香港というアジアの喧騒とした街を舞台にしていることも作品の評価を底上げしたように思います。(右ハンドル左車線のオープンワールドは世界初では!?)
それに伴うシナリオ運びやラジオ局の選曲も素晴らしく、これはもう続編を期待せざるを得ない作品ということで間違いありません。
過去にGTAシリーズなどが好きだった方はぜひ1度プレイしてみることをお勧めします。
スリーピングドッグス 香港秘密警察【CEROレーティング「Z」】
by G-Tools
第2位「風ノ旅ビト」
正直言って、1位に推すかどうか最後まで悩みましたが、それほどに素晴らしかったのがこの作品です。
PS2時代の名作、ICOに強く影響されたかのような美麗な世界観は、この情報過多の時代にあって究極のインターフェイスを実現しており、尚かつコンセプトに合致した操作性とプレイヤーの想像力を刺激する物語の展開は、この飽和したゲーム市場においても非常に稀有な存在と言えるものです。
「こんなゲームがもっと増えて欲しい...」
これは本作のクリア後に私の口から自然に出た言葉ですが、ICO同様、ゲーム史に残る作品をリアルタイムで体験出来たことはとても幸せなこと。
グラフィック、操作性、そして音楽、この3つのケミストリーによって2012年のPS3を代表する作品となりました。
第1位「Transformers: Fall of Cybertron」
2012年のNeO的ゲームオブザイヤーはこのトランスフォーマー最新作を推したいと思います。
グラフィックはもちろんですが、操作性やシステム、音楽、そしてストーリーラインなど全てが高水準で組み上げられており、およそ洋ゲーらしからぬ出来栄えとなっております。
例えばゲームにける映画的体験を「臨場感」という言葉で表すなら、現時点で本作を超える作品はほとんど見当たらないのではないでしょうか。
尚かつシューターとして心地良いカタルシスを与えてくれる戦闘シークエンスの数々は、あの名作Gears of Warに匹敵するほどです。
惜しいことに日本では未発売のソフトですが、キャンペーンとは何かという意味を真正面から教えてくれる貴重な作品と言えます。
少し広すぎるマップが玉にキズですが、カスタムクラスの生成が楽しいマルチプレイも作品に華を添えてくれました。
え?トランスフォーマーをよく知らない?英語があまり分からない?シューターがちょっと苦手?
OKOK、だったら今すぐこの作品をプレイしましょう。きっと楽しめますよ!
Transformers: Fall of Cybertron(輸入版:アジア)
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あとがき(=言い訳)
今年は昨年同様、期待された作品が残念な出来だったり、あまり注目されていない作品がまさかの傑作だったり、波乱含みの1年でした。
中でも個人的にちょっと期待外れだった作品としては、「Dishonored」や「Dragon's Dogma」、「THE DARKNESS II」、「Soul Caliver V」、「Call of Duty: BO2」そして「Biohazard: ORC」などがありました。
特に「Biohazard: ORC」についてはちょっとどころの期待外れではなく、あのクオリティのままBiohazardの冠でリリースしたことには半ば呆れてしまいました。
どの世界にもネームバリューというものは存在しますが、そうした知名度に左右されることなく、本当に良質なゲームが売れる時代であって欲しいと思います。
ですので、来年も大作の影でひっそりと輝く掘り出し物の逸品と出会えることを願っています。
また、そのような作品をきちんと世に広める作業(=レビュー)も必要ですね。
(今年は多忙を極めまして、結局007とHalo 4の記事しか書けませんでした。反省。)
それでは皆様、今年も当ブログにお付き合い頂き、ありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願いします。
NeO
2012.12.31.