DEEP TRANCEとは
ちょっと前から、DEEP TRANCEというジャンルを提唱しています。
サウンド的にはPROGRESSIVE HOUESだったり、MelodicなTECHNOだったりするわけですが、このDEEP TRANCEの意味を辞書で引くと「深い昏睡状態」ということになります。
もちろん、昏睡させてしまうとダンスミュージックのカテゴリではなくなってしまうので、ここはひとつ、その意味合いを少し改変させますが、既存のTRANCEよりもDeep&Spacyであり、結果的にそれが通常とは異なった意識状態に誘導する4つ打ちサウンド、という定義としておきます。
誕生からすでに20年以上を経ているトランスミュージックは、大別すると2つの流派に分かれます。
1つはUPLIFTING TRANCE。
そしてもう1つはPSYCHEDELIC TRANCEです。
この2つのサウンドは持ちつ持たれつの関係であり、アーティストの交流も盛んです。
日本でも有名なArmin Van BuurenはUPLIFTING TRANCEの代表格と言えます。
また、昨年に大ブレイクしたVini ViciはPSYCHEDELIC TRANCEのアーティストです。
サブジャンルとしては、PROGRESSIVE TRANCEやTECH TRANCEがありますが、この辺は境界線が明確でない場合も多く、その判断は製作したアーティスト側に委ねられていることが多いと思います。
そこで便利な言葉になるのが、このDEEP TRANCEなのです。
まずはGai Baroneの曲を聴いてみましょう。
続けてJeremy Olanderを聴いてみてください。
聴いてみると、UPLIFTING TRANCEでも、PSYCHEDELIC TRANCEでもないことがお分かりかと思います。
こうした音源はよくPROGRESSIVE HOUSEとも呼ばれていますが、一時期、EDM系のビッグルームな音源も同じくそう呼ばれていたため、コミュニケーション上、誤解が生じる可能性が高いです。
DEEP TRANCEという言葉が便利なのは、こうした音源をひとまとめに語ることが出来るという点です。
従って、BPMについては120~130ぐらいまでと制限しますが、そこに内包する音源はTECH HOUSEやDEEP HOUSEなども巻き込むことが出来、自身のDJスタイルを説明する際も非常に便利になっています。
例えば、TECHNOをやります、と言ってもどんなTECHNOか相手には分かりません。
同じく、HOUSEをやります、と言ってもそれはどんなHOUSEなのでしょうか?
これがDEEP TRANCEですと、恍惚的でDeep&Spacyな4つ打ち系トランスサウンドであることが容易に想像出来るのでは?という希望的観測です。
参考に僕のDEEP TRANCEなDJ MIXを掲載しておきます。
こういう選曲及び世界観を説明するために、これまでDEEP PROGRESSIVEとかTECH PROGRESSIVEとかいう言葉を使ってきましたが、今後はDEEP TRANCEに呼称を統一していきたいと思います。
もし、僕の趣旨に賛同して頂ける方がいれば、どんどん使っちゃってくださいね(笑
ちなみに、そんなDEEP TRANCEなDJを定期的にビーチでやっています。
これが意外と夕陽に合います。
お近くをお通りの際はどうぞお立ち寄りください。
また、8月23日水曜日に福岡でDeep Trance Setをプレイすることになりました。
レジデントのスタンリーさんには以前からお世話になっておりますが、こうしてちゃんと共演するのは初めてかもしれません。
先輩の前で少し緊張しますが、いつも通り、安定感を保ちながらフロアをDeep&Spacyな空気にしていけたらいいなと思います。
場所はbijou福岡です。
平日ですが、お近くの方はぜひ!