Plan Three「Wish I Was Stormborne」★★★★★
先日、スウェーデン出身の次世代HRバンドSmash Into Piecesを紹介したばかりですが、同郷で尚且つサウンドの志向も似ているPlan Threeというバンドもこの機会に取り上げておきたいと思います。
以前にも述べましたが、僕の考える次世代HRというのは、エレクトロニクスとオーセンティックの融合です。
Plan Threeもその例外ではなく、キーボード担当を含む6人編成のバンドとなります。
活動は2000年から開始しているものの、ここ数年はあまり音沙汰がなく、2017年に2ndアルバム「Wish I Was Stormborne」でシーンに完全復帰した格好です。
それではそのアルバムからのPVをチェックしてみましょう。
いかがでしょうか、この21世紀型メロハー感!?
北欧出身でありながらも、US Rock的なオルタナティブなエッセンスも取り込んでいます。
キーボードはもちろんですが、ギターもツイン体制なのでサウンドに厚みがありますね。
6年ぶりの新作となったこのアルバムでは、昨今のフェスミュージックを意識したアレンジも多く、上のPVのように、Aメロでスネアを抜いてバスドラonlyでリズムを構築する等、極めてモダンなHRを追求している痕跡が見受けられます。
この辺はSmash Into PiecesやLovexとも方向性が似ている点とも言えますね。
アルバムはパワーバラード系が中心となっており、随所でウェットな哀愁感がちりばめられています。
捨て曲も見当たりません。
エモーショナルという意味でも本当に美しい作品だと思うのですが、個々のメンバーの演奏力及びコーラスへの力の入れ方がハンパじゃないので、現時点において、もはやベテランバンドの領域に達しているのではないかと推測されます。
その片鱗を垣間見ることが出来るPVがありましたので、ぜひこちらもどうぞ。
この曲、個人的にも本作で最も好きな曲の1つですが、例えば「X&Y」以降のColdplayやKeaneのようなUK Rockが好きな人にも十二分に訴求出来そうな質感ではないでしょうか。
逆にNickelbackのような大陸的なストロング感は少々弱めなので、そこは好みが分かれるはずです。
僕の場合、メロディアスなものについては、国境もジャンルも関係ないと常々思っていますので、単純にこのPlan Threeのアルバムも愛聴盤となりそうな勢いです。
正直言って、傑作だと思います、ハイ。