Widek「Dream Reflection」★★★★☆
孤高のDjent職人、Widekが新作を発表。
傑作「Outside the Universe」からキープコンセプトな作風が続きますが、本作も安心安定の1作に仕上がっています。
まずは全曲試聴をどうぞ。
Djent系に属するサウンドですが、Widekの場合、アンビエントやシューゲイザーの要素を上手く取り入れることで、高品質なプログレッシブメタルに昇華させています。
特にギターインストという点でも、唯一無二といった独特の存在感を放っていますね。
(ポーランド出身というのもHR/HM界隈では珍しいこともありますが。)
僕もリリースのたびに記事にするほど、注目しているアーティストです。
過去作同様に本作もゲスト参加のミュージシャンが多く、”糞ヒキニート先輩”でお馴染みのSithu Ayeや、テクニカル系ギタリストのAdam Rafowitz、同じくテクニカル系でサトリアーニ寄りのStel Andre、それからボーカルとしてRicky Davenportなど、一見してバラエティ豊かな顔ぶれとなっております。
前述したようにキープコンセプトな内容ですが、楽曲製作におけるアレンジの幅は広がりを見せており、例えば「Substance」や「Fading Memories」のような8ビートな直球系はこれまでにあまりなかったものなので、マンネリ打破に一役買っている印象を受けました。
ただ、どうにも「Outside the Universe」の印象が強すぎて、インパクト不足に感じてしまうのは仕方のないところ。
本人もそれを分かった上で、Vocal入りの楽曲を収録したり、随所で工夫は見られるのですが。。。
(その歌モノ「False Paradise」の出来が今ひとつだったのが残念です。)
とはいえ、そのコズミックでメロウな世界観は健在です。
ギターインストに抵抗がなければ、ぜひこのアトモスフィアを味わって頂きたいですね。