All Time Low「Last Young Renegade」★★★★☆
USポップパンクを代表するバンド、All Time Low(以下、ATL)の7作目となるアルバム「Last Young Renegade」が軽く衝撃的な内容でしたので、今更ですが当ブログでも紹介しておきたいと思います。
すでに結成から15年、単独来日公演を果たすぐらいには人気のあるバンドですから、詳しいプロフィールは割愛したいと思います。
とにかく本作「Last Young Renegade」のクオリティが凄くてですね、これがもう本当に素晴らしい作品です。
自分たちのスタイルでもあったポップパンクから卒業してしまったかのような、高品質なポップロック然とした骨格は、ATLというこれまでの歴史の積み重ねから自然に生まれたものだろうと推測します。
こうした変化、いや進化というものは特段珍しいことでもなく、USポップパンク界の巨匠Green Dayにも散見されることではありますが、そのウェットな美旋律、要するにエモーショナルなアレンジセンスはATLだからこそこの品質、という印象は受けます。
すでに当ブログでも数々のポップ・パンク・ロック勢を紹介してきました。
特にAnberlinやDestineは今でも僕のプレイリストの常連です。
両バンドともに残念ながら解散してしまいましたので、そういう意味でもAll Time Lowの存在価値というのは日に日に増しているのではないでしょうか。
それにしても、ATLの今回のアートワーク、とても良い感じです。
CD不況の今、ジャケ買いというのも過去の習慣のように思えたりもしますけど、やっぱり音楽アーティストの作品というのは音楽以外の視覚的要素にもこだわりを持って欲しいと思います。
(Maroon 5の新譜の悪口を言っているわけではありませんよ、念のため。)
そういった視覚的要素が楽曲の内容を補完していることもあるので、アートワークにこだわるアーティストは素直に応援したいと思っちゃいます。
結論からすると、本作によって他のライバルバンド達を一気に突き放しそうです。
ATLが大人になった、という表現が適切なのかどうか分かりません。
初期ファンからするとパンチ不足も否めないところはあります。
しかし、間違いなく成長した彼らの姿は、ポップ・パンクファン以外の方もその目と耳で確認しておく必要があるのではないかと思います。