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【Melodic Death Metal】国産メロデス、Gyzeの新譜「Asian Chaos」はジャパニーズメタル史に残る大傑作!【北海道出身】

ASIAN CHAOS

Gyze「Asian Chaos」★★★★★

僕がブログで音楽レビューをやっているのは「この音楽は凄いからとにかく聴いてみて欲しい」っていう、ある種の使命感を持って書いています。

もちろん、知名度の低い弱小個人ブログではありますが、少しでもアーティストやそのジャンルの力になれば幸い、、、という完全にDJ視点であるわけです。

(本当はね、ラジオなんかで毎週のように曲紹介する形をいつか実現したいんですけどね。)

ということで、今回は日本のメロデス系バンド、Gyze(ギゼ)の新譜を紹介します。

まずはMVからどうぞ。

北海道出身という、北国ならではの哀愁美旋律を軸に、北欧直系の正統派メロデス。

本作はそこに日本特有の和風で雅楽的な音階を取り入れた耽美的な世界観。

どうですか。

僕はこのアレンジセンス、そしてテクニカルなバンドの演奏クオリティに感服いたしました。

似たようなサウンドでは、すでに陰陽座が盤石のポジションをキープしておりますが、このバンドはさらにHM的でアグレッシブなエネルギーを充満させてますよね。

こうしたアジアン系メロデスという枠ですと、台湾のChthonicや、モンゴリアンメタルのTengger Cavalryなど、民族音楽を取り入れたバンドをイメージしやすいかと思います。

Takasago Army

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さて、Gyzeに関してはすでに3枚のアルバムがリリース済みであり、その界隈ではかなり有名なバンドであることも事実です。

(元はSucide Heavenというバンド名で活動しておりましたが、3.11を契機にGyzeに改名し、現在に至ります。)

本作「Asian Chaos」が4作目となります。

ASIAN CHAOS

ASIAN CHAOS

 

アルバム自体はとてもバラエティ豊かな内容に仕上がっています。

終盤にはボートラとしてX Japanの「Forever Love」やクラシックの巨匠ヴィヴァルディのカバーが収録されており、どちらかと言えばメロスピ好きにお勧めな作風です。

(8曲目「The Rising Dragon」ではメロスピの帝王Dragon Forceも参加しています。)

記事冒頭のMVでも紹介したように、アルバムタイトル曲の熱量も凄まじいものがあるんですが、僕は3曲目の「Eastern Spirits」や5曲目「Dragon Calling」、そして7曲目「Japanese Elegy」が特にお気に入り。

これらは間違いなくたぶん、国産HR/HMの名曲としてジャパニーズメタル史に刻まれていくのではないかと思います。

ヘヴィメタルというジャンルは奥行きを試されるジャンルです。

要するに、そのバンドの音楽性が一体どこの歴史を参照しているのか、ということ。

Gyzeの場合、北欧メロデスからの影響はもちろんですが、古くはNWOBHM、それからジャーマンメタルやメロスピ、そしてX JapanやGargoyleなど国産メタルシーンからのインスパイアは当然にあったのではないかと推測出来ます。

それがこのバンドの奥行きというか、ある種の凄みのようなものになっておりまして、これほどに濃密で塊感のあるアルバムが完成したという事実に繋がっていくのです。

加えて、この「アナ雪」のメタルカバーなど、遊び心というかサービス精神旺盛なのも好印象なんですよね。

正直言って、このバンドの知名度はもっと上がって欲しいと思います。

僕が10代の頃はバンドブームというものが日本を席巻しましたが、本作はその起爆剤にもなり得る可能性を秘めています。

(ギターリフやツインでのギターソロはもちろん、バンドサウンドのカッコ良さが詰まっているという意味で。)

その一方で、土着的で民族的な文化を取り入れた場合、初見はイロモノとして見られがちではあるのですが、至って真面目にメタルをやっているんですよ、Gyzeは。

その点を市場はもっと評価するべきですし、むしろビジュアルにも力を入れて、海外での活動も精力的に行って欲しいとも思います。

数年後、いやそんなに年数を経ることなく、日本を代表するHR/HMバンドとして君臨することは予想に難くありませんから。

とにかく、HR/HM好きの方はお早目にチェックしておいてくださいね。

サウンドプロダクション的にも、過去作より聴きやすいので、本作「Asian Chaos」は多くの方にきっとご満足頂けるのではないかと思います。

彼らが日本の宝、いやアジアの宝になる日は近い。

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