As I Lay Dying「Shaped by Fire」★★★★★
メタルコアシーンの代名詞的存在、As I Lay Dying(通称アズアイ)が久方ぶりに新譜を出すことは以前より噂になっておりました。
ちょうど昨年の夏頃に、全盛期メンバーでの再始動のニュースがありましたよね。
しかし、ファンが驚いたのは、VocalであるTim Lambesisの復帰でした。
バンドの中心的人物でもあった彼は、2013年に妻に対する殺人教唆罪で逮捕されまして、そのせいでアズアイは活動休止に追い込まれていたのです。
結局、昨年ぐらいまでずっと音沙汰なしの状況が続いておりました。
それが2018年に再始動のアナウンスがあり、今回の新譜「Shaped by Fire」の発表に至りまして、これが実に7年ぶりのリリースとなりました。
これがもう、大変失礼ではありますが、個人的には意外や意外、文句なしの大傑作に仕上がっていたので、当ブログでもすぐに記事にしようと思った次第です。
まずは、MVからチェックしてみてください。
どうですか、このテンションの高さ。。。
一般的に、7年間もブランクがあると、全盛期の勢いを再現するのはなかなか難しいです。
しかも、ここ数年はメタルコアシーン自体が下火であることも事実でして、バンドを取り巻く環境そのものにも一抹の不安がありました。
ところが、本作に関しては、極めて純度の高いメタルコアそのものであり、楽曲の質、そしてバンドのモチベーションも恐ろしいぐらいの高さを感じます。
ブレイク部分も非常にタイトなアレンジで、常に疾走感に満ち溢れた内容となっており、往年のスラッシュメタル好きにも必ずや気に入って頂けるのではないでしょうか?
(個人的には、3年ぶりに新譜を発表したKillswitch Engageよりも好印象でした。)
特にメロディセンスの良さは今更ここで語るまでもなく、キチっと今の時代にフィットさせているところは、バンド本来のポテンシャルの高さを如実に証明しています。
社会的には犯罪者というシャレにならない肩書きを背負ってしまったTim Lambesisですが、やはりこの人の歌唱力なくしてアズアイは語れません。
本作はそうしたTim Lambesisとバンドの相性の良さを、改めて世に問うた作品ではないかと思います。
わりと歴史の長いバンドですので、この作品が初見の方も多いと思います。
ぜひ、このブルータリティとメロディのバランスの良さを味わってみてください。
そしてメタルコアが苦手という方も、この作品だけは、一聴の価値アリです。
古くはPanteraが世に提示したモダン・ヘヴィネスの現世代型を、きっと体験出来るでしょう。
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