Chris Antblad「Age of Concord 80」★★★★★
スウェーデン出身のChris Antbladは、知る人ぞ知るAOR系の名手です。
すでに10枚以上のアルバムをリリースしているはずですが、北欧を拠点に活動していることもあり、なかなか日本では流通していなかったことで知名度が低いと思われます。
今回もやる気を感じさせないアートワークに最初は驚きましたが、中身は彼にとっての最高傑作とも言うべきクオリティに仕上がっていましたので、思わずこちらで紹介することにしました。
まずはYoutubeから、本作の収録曲をダイジェストでチェックしてもらいましょう。
はい、どうでしょう。
これは、、、優勝ではないでしょうか?
まるで往年のTotoやBoston、Foreignerに勝るとも劣らない、甘美な世界観を表現しているとさえ思います。
僕がこれまで彼の楽曲に感じていた奥行きの狭さも解消されているようです。
これは恐らく、本作のコンセプトやテーマの存在が奏功したのではないでしょうか。
具体的には、アメリカン・カントリー風のスパイスが効いていますよね。
こうしたUS系の大陸的な雰囲気によって、1980年代の全盛期AORにおけるリビルド感が際立つものとなっています。
従って、この手のノスタルジックサウンドが好きな人にはたまらないものがあると思います。
これからの暑い夏、きっとこのアルバムがAORファンの一服の清涼剤になるでしょう。
願わくば、当面はこの路線で活動して欲しいぐらいです。